日商簿記2級の合格を目指す人のほとんどが、日商簿記3級に合格した人ではないでしょうか。
日商簿記3級にスムーズに合格した人でも、日商簿記2級の出題範囲の広さや各論点の難易度に苦戦している人も多いかと思います。
また、ご存知の人も多いと思いますが、平成28年に出題範囲が大幅に改訂されたこともあり、日商簿記2級の難易度が上がりました。
しかしながら、従来と同じように勉強すれば、必ず合格できるでしょう。
それでは、今回は、「日商簿記2級の変更論点の200%定率法とは?」意味や定額法との違いを比較して徹底的に分析していきたいと思います。
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200%定率法とは?
200%定率法とは、簿記を勉強している人でも、その意味を知らない人が多いかと思います。
しかし、ちょっとした意味を知っているだけで、記憶に残りやすくなると思いますので、説明していきたいと思います。
200%定率法とは、定額法に対しての200%ということです。
ほとんどの人が、200%定率法は、与えられた率を使用すれば、良い程度しか教えてもらえていないのではないでしょうか。
実は、私は、税理士試験の簿記論の受験時には、200%定率法自体の意味を知りませんでした。
ですから、与えられた率を機械的に使って、解いていました。
しかし、意味を知っているだけで、自分でも計算できたりできるので、知っておくと、かなり有利ではないでしょうか。
ちなみに、この200%定率法は、法人税法上、平成24年4月1日以後に取得された固定資産に使用されます。
そして、平成19年4月1日以降、平成24年3月31日以前に取得された固定資産については、定率法でも、200%ではなく、250%定率法を使用するようになっていました。
その250%定率法は、国側の税収という問題で、平成24年4月1日以降については、200%の定率法を使用するように改正されました。
定率法の意味と歴史としては、このような感じで、改正されました。
その200%定率法で、少し厄介なのが、償却費の計算です。
例えば、従来との定率法であれば、期首帳簿価額に償却率を乗じて、減価償却費を算出すると思います。
しかし、200%定率法は、
➀期首帳簿価額×償却率=減価償却費
②取得価額×保証率=償却保証額
これらのいずれか大きい額を減価償却費とします。
このように、200%定率法は、従来の減価償却費の計算と比較して、少し煩雑になることから、注意が必要となります。
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改訂償却率とは?
先ほどもお伝えしたように、200%定率法は、従来の定率法と比較してかなり煩雑になります。
ですので、従来よりも間違えやすい論点となったかと思います。
しかし、しっかりと意味ややり方を知っていれば、間違いにくくはなるでしょう。
それでは、先ほどもお伝えした、
➀期首帳簿価額×償却率=減価償却費
②取得価額×保証率=償却保証額
これらのいずれか大きい額を減価償却費とする、次の段階をお話ししたいと思います。
次の段階として、➀と②を比較して、もし②が大きくなった場合には、「改訂償却率」を使用します。
計算方法としては、②が大きくなった年度の期首帳簿価額に改訂償却率を乗じて算出します。
そして、その改訂償却率を乗じて算出した金額を減価償却費として計上します。
また、注意すべきポイントとしては、その改訂償却率を乗じて計算した翌期以降も改訂償却率を乗じた年度の期首帳簿価額を用いて、減価償却費を算出します。
例えば、期首帳簿価額が6,660円で、当期の機械の減価償却費を求める場合。
(改訂償却率を乗じて計算した年度×4年3月31日で、その年度の機械の期首帳簿価額が10,000円、改訂償却率0.334、当事業年度は、×5年3月31日)
10,000円 × 0.334 = 3340
このように、減価償却費を計算します。
ですので、決して、期首帳簿価額の6,660円を使用して、減価償却費を計算しないでくださいね。
一度は、誰もが間違ってしまうと思いますが、間違えないように注意しましょう。
このように、今回は、「日商簿記2級の変更論点の200%定率法とは?」意味や定額法との違いを徹底的に比較してみました。
200%定率法とは、定額法に対しての200%ということです。
そして、200%定率法の減価償却費の計算は、
➀期首帳簿価額×償却率=減価償却費
②取得価額×保証率=償却保証額
これらのいずれか大きい額を減価償却費とします。
そして、次の段階として、➀と②を比較して、もし②が大きくなった場合には、「改訂償却率」を使用します。
計算方法としては、②が大きくなった年度の期首帳簿価額に改訂償却率を乗じて減価償却費を算出します。
200%定率法は、従来の定率法とは少し複雑になりますが、意味ややり方を知っていれば、必ずできるようになるでしょう。
少しでも参考になれば、幸いに思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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