日商簿記の合格を目指す人のほとんどが、日商簿記3級に合格した人ではないでしょうか。
日商簿記3級に一発で合格された人も、日商簿記2級の出題範囲の広さや各論点の難易度の高さにより、苦労されていることだと思います。
ご存知の人も多いと思いますが、平成28年に出題範囲が大幅に改訂されまして、出題範囲が広くなり、しかも、難易度が上がりました。
例えば、従来日商簿記1級の出題範囲である連結会計が日商簿記2級の出題範囲になったことには、びっくりしました。
ただ、今や大規模な会社が多くなってきていることが、出題範囲の改訂の大きな要因にもなっているかと思われます。
そこで、今回は、「日商簿記2級の未着品売買の問題について、おすすめの解き方」をお伝えしていきたいと思います。
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未着品売買とは?
まずは、未着品売買とは、どのような取引を行うのかについて、説明していきたいと思います。
未着品売買とは、注文した商品が手元に届く前に、その商品を他の人に転売することを言います。
もう少しわかりやすく説明しますと、
船便などで商品が輸送される場合に、その引換証として、運送会社から貨物代表証券が発行されます。
そして、商品を注文した側は、貨物代表証券と引き換えに商品を受け取りますが、
この貨物代表証券を他の人に転売することができ、その転売までにいたる取引を学んでいきます。
続いて、未着品売買の取引の処理を順に説明していきたいと思います。
①貨物代表証券を転売する前に商品が到着したケース
②商品が到着する前に貨物代表証券を転売したケース
未着品売買には、これらの2つのケースがあり、それぞれの取引の処理があります。
それでは、個別に紹介していきたいと思います。
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①貨物代表証券を転売する前に商品が到着したケース
①には、2つの処理があります。
- 貨物代表証券の受取時
- 商品到着時
これらの処理を例を挙げて説明していきたいと思います。
- 貨物代表証券の受取時
貨物代表証券を受け取ったときは、通常の商品仕入れとは異なりまして、未着品勘定を使用します。
例えば、商品1,000円を注文し、貨物代表証券を受け取り、代金は現金で支払った。
未着品 1,000円 / 現金預金 1,000円
2.商品到着時
貨物代表証券と引き換えに商品を引き取った場合は、通常の商品の仕入れと同じ処理をします。
ですので、未着品勘定を仕入勘定に振り替える処理を行います。
例えば、貨物引換証の1,000円の商品が届き、貨物代表証券と交換に商品を引き取りました。
仕入 1,000円 / 未着品 1,000円
このように、貨物代表証券を転売する前に商品が到着したケースには、2つの処理が必要となってきます。
②商品が到着する前に貨物代表証券を転売したケース
②のケースでも、①と同様に2つの処理があります。
- 貨物代表証券の受取時
- 貨物代表証券の転売時
それでは、個別に例を挙げながら、説明していきたいと思います。
1.貨物代表証券の受取時
この処理は、先ほどもお伝えしたように、①の1.と同様の処理を行いますので、省略させていただきたいと思います。
2.貨物代表証券の転売時
貨物代表証券を転売した時は、通常の商品の売上と区別して、未着品売上で処理します。
そして、未着品売上に対応する原価の部分を未着品勘定から仕入勘定に振り替える処理を行います。
例えば、貨物代表証券1,000円を1,500円で転売して、代金は現金で受け取りました。
現金預金 1,500円 / 未着品売上 1,500円
仕入 1,000円 / 未着品 1,000円(未着品売上に対応する原価部分を仕入勘定に振り替える)
ちなみに、売上の都度仕入勘定に振替えの処理行わずに、期末に一括して振り替える方法もあります。
これらが、未着品売買の取引の一連の流れです。
今回は、「日商簿記2級の未着品売買の問題について、おすすめの解き方」をお伝えしました。
未着品売買は、2つのケースが想定されます。
そして、その2つのケースの一連の流れを頭にいれておけば、未着品売買については、問題ないでしょう。
特殊商品売買については、苦手とされている人が多いので、まずは、取引の意味をしっかりと理解することが先決でしょう。
流れさえわかれば、得意とできる論点ですので、頑張って乗り越えていきましょう。
少しでも参考になれば、幸いに思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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