日商簿記2級の合格を目指す人のほとんどが、日商簿記3級に合格された人ではないでしょうか。

 

日商簿記3級に一発で合格された人でも、日商簿記2級の出題範囲の多さや、難易度の高さにより、苦戦していることだと思います。

 

また、ご存知の人も多いとは思いますが、日商簿記2級は、平成28年に出題範囲が大幅に増えて、しかも、日商簿記1級の一部の論点が日商簿記2級に変更されるなど難易度が上がりました。

 

そこで、今回は「日商簿記2級の本試験の改訂後の予想について、追加論点のおすすめ勉強法」をお伝えしていきたいと思います。

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本試験の予想!

基本的には、日商簿記2級の本試験の予想は、あまりおすすめしません。

 

なぜなら、ある論点に絞って予想をするとなると、もし、その予想が外れた場合に、不合格になるリスクもあるからです。

 

ですから、私は、本試験の予想をすることをあまりおすすめしません。

 

ただ、日商簿記2級は、先ほどもお伝えしたように、平成28年に出題範囲が大幅に改訂されたこともあり、ある一定程度は予想するのも戦略的には必要かもしれません。

 

なぜなら、日商簿記2級の出題範囲が改訂されたということは、出題者側ら見れば、新しい追加論点については、どの程度理解できているのかを確認したいという思惑もあるからです。

 

ですから、私は、改訂後の予想は、戦略的には良い方法だと思います。

 

それでは、現状では、どの論点が狙われるのか?

 

それは、連結会計でしょう。

 

なぜなら、平成29年の11月から出題することとされているので、まずは本試験で出題されるまでは、基礎論点については解けるようにする方が良いでしょう。

 

それでは、続いて、具体的な勉強法についてお伝えしていきたいと思います。

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連結会計とは?

 

日商簿記2級で連結会計が追加論点とされましたが、出題範囲の各論については、

 

  • 資本連結
  • 非支配株主持分
  • のれん
  • 連結会社間取引の処理
  • 未実現損益の消去(棚卸資産および土地に係るものに限る。ダウンストリーム)
  • 連結精算表、連結財務諸表

 

これらが、日商簿記2級に追加された論点です。

 

これだけ見ると、相当たくさんの論点かもしれません。

 

しかし、連結会計の本質さえわかれば、理解できると思います。

 

連結会計は、簡単に言えば、親会社と子会社などの支配従属関係にある2つ以上の会社から構成される企業集団を、単一の組織体とみなして、親会社が、これらの企業集団の財政状態、経営成績を総合的に報告する連結財務諸表を作成するために行う会計処理を言います。

 

そして、続いて、連結会計の基本である資本連結についてお伝えしていきたいと思います。

 

資本連結とは?

 

資本連結とは、子会社の財務諸表を親会社の財務諸表に連結するにあたり、親会社の子会社に対する投資勘定とこれに対応する子会社の資本を相殺消去する一連の手続きを言います。(連結基本通達59項)

 

そして、その資本連結の実際の処理は、親会社と子会社は一つの企業集団とみなし、親会社の子会社に対する投資勘定は外部への投資ではなく、そして、子会社の資本も外部からの出資ではないことから、企業集団内部での取引となるので、連結上は投資と資本の相殺消去します。

 

例えば、親会社P社は資本金1,000円を出資して、子会社S社を設立し、P社、S社は個別計算上で、それぞれ次のように会計処理を行っています。

 

P社

子会社株式 1,000円 / 現金預金 1,000円

 

S社

現金預金 1,000円 / 資本金 1,000円

 

⇒解答

資本金 1,000円 / 子会社株式 1,000円

 

このような処理になります。

 

結局は、連結会社間の取引については、親子間の内部取引なので、取引がなかったことにすることから、連結会社間の各取引を相殺消去の処理を行います。

 

この資本連結が連結会計の基本です。

 

その他の論点については、今回は割愛させていただきますが、おそらくですが、資本連結、のれん、非支配株主持分などの各取引を仕訳で答えさせるのでなく、連結精算表か連結財務諸表に埋める形式で出題されるのではないでしょうか。

 

ただ、連結精算表や連結財務諸表が解答できるようになれば、どんな形式で出題されても解答できるかと思います。

 

ですので、連結精算表や連結財務諸表が解答できるまで、問題演習を繰り返し解いて、本試験でいつ出題されても解けるようにしておきましょう。

 

このように、今回は「日商簿記2級の本試験の改訂後の予想について、追加論点のおすすめ勉強法」をお伝えしました。

 

本試験の予想は、予想が外れてしまうリスクを考えれば、しない方が良いです。

 

しかし、現状の日商簿記2級の本試験については、大幅な改訂が行われたので、未出題の追加論点については、いつ出題されてもおかしくないことから、他の論点よりも多めに問題演習をしておくと良いでしょう。

 

そして、特に狙われやすい論点としては、連結会計かと思いますので、一連の流れを理解した上で、解けるようにしておきましょう。

 

少しでも参考になれば、幸いに思います。

 

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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